丸ノ内財務マンの備忘録

経理・会計のメモ

経理未経験から経理Mgrになれた方法

お疲れ様です。丸の内の財務マンです。いつも読んでいただきありがとうございます。

今回は私がスタートアップ経理Mgrになった話をします。

最初に伝えますが、決して楽な道のりではありませんでした。途中で何度も退職を考え、逃げたいと思う日々もありました。「もうちょっと頑張ってみよう」の積み重ねでようやくここまで来れたと思っています。

 

後付けになりますが、私はこの戦略を「黒ひげ戦略」と呼んでおります。

みなさま、ONE PEICEはご存じでしょうか。主人公のルフィのライバル的存在として黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)というキャラクターがいます。

ティーチはヤミヤミの実という最強の悪魔の実を食しており、その実を食すための戦略が実に巧妙でした。手順はこうです。

  1. ヤミヤミの実が手に入りやすい船に乗る
  2. 4番隊長という信頼が厚いポジションを獲得する
  3. ヤミヤミの実を手にした部員を殺害して、その実を奪う

ポイントは③です。部員(ONEPIECEではサッチ)を殺害できる実力があったことです。どんなに大きな船にいても、その実が回ってきたときに奪い取れる実力が無いとこの戦略は成り立ちません。

これをキャリアに応用し、結果的に経理Mgrとなれました。(まだまだ道半ばですが!IPOに向けて今奮闘中です。)

上記のティーチの手順をキャリア戦略に置き換えると以下です。

  1. 経験が積めやすい会社に入る
  2. その会社で実力をつけ、実績を作る
  3. 良い求人案件を掴む

詳細に説明していきます。

経験が積めやすい会社に入る

人生は確率論です。キャリアアップを目指すのであれば、キャリアップに役に立つ経験やスキルを獲得すべきであり、そのチャンスが回ってきやすい場所にいる事が重要です。運の運用をすべきです。運は操作できないですが、運が良い場所に移動することは自分の行動で可能なわけです。(ちなみに、運の運用については以下の本に詳細が記載されてますので、ぜひ手に取ってみて下さい。)

結果論ですが、私の場合、時価総額200~300億ほどの東証プライム上場の会社に入社し、経理財務部に配属され、あらゆる業務に携わりました。

上場企業の経理は3か月に1度は繁忙期です。しかも人手不足です。その為、その部署にいるだけでどんどん仕事が降ってきてます。経験を積むにはもってこいの環境です。

私の場合は入社1年目から有価証券報告書の作成、増税対応、税務調査対応等、職務経歴書に記載できる業務がどんどん私にパスされていました。

私はプライム上場企業に入社しましたが、今キャリアアップのため実力を着けたいと思うなら、グロース上場企業(旧マザーズ)に入社しますね。

以下の株式会社エアークローゼットさん(9557)は未経験でも応募可だったりします。

corp.air-closet.com

グロース上場企業は経営企画機能が十分にあるわけではなく、経理がその機能も担っているケースがあり、その上、3か月に1度の決算開示もあるわけです。良い人いたら採用したいし、入社後、信頼されれば上場企業経理ならではの業務も経験できる環境です。

その会社で実力をつけ、実績を作る

経験が積みやすい会社に入り、そのような業務が回ってきても、その業務を遂行しなければなりません。経験の積みやすい会社に入社後は、実力を着けることに全集中ししましょう。資格も大事ですが実力です。テクニックよりも実力です。実力を上げることから逃げてはいけません。

実力を着けるには以下のステップを推奨します。

  1. 与えられた仕事を120点で納品する。
  2. 与えられた仕事を120点で納品し続ける。
  3. 信頼が醸成される。
  4. 挑戦したい仕事をリクエストする。

誤解されがちなのが、最初にやりたい仕事を伝えてはいけません。やりたいことができる立場では無いことを理解しましょう。まずやるべきは上司から信頼を得ることです。その為には、とにかく120点で納品することです。100点の仕事ではなく、120点を目指すのです。120点を出し続けると、上司は信頼してくれることは勿論のこと、「こいつ、決算開示とかもできるのでは?」と上級業務を任せるイメージがついてくるのです。

正直に言えば、経理スタッフで入社し、決算開示等の携わるのは簡単ではありません。上場企業なら尚更です。決算開示ではミスはできない為、未経験メンバーをアサインしづらいんです。だからこそ一部のメンバーに仕事が集めってしまい、人手不足になっています。そんな状況の中、たまたま経理スタッフ職で採用した人がどんどん120点を出してくる。上司が「おっ!こいつは育てれば、開示とかもできるんちゃうか?」と思うってしまうのです。120点の納品を繰り返す中で、上司が「一回くらい上級業務を任せてもいいかもな」と思ってくれているタイミングに、挑戦したい仕事をリクエストしましょう。

「●●業務をやってみたいです!」と伝えた際に、「ちょうど挑戦させてもいいと思っていた」と言われれば最高ですね。

決算開示等の上級業務でもしっかり120点で納品しましょう。それを繰り返すことで、やがて実績になり、その実績がまた良い仕事を呼んできます。

私の場合は、以下のような順で業務が回ってきました。

  1. 有価証券報告書の作成
  2. 消費税増税PJT
  3. 月次決算責任者(グループ会社20社以上)
  4. IFRS連結決算
  5. 監査法人指摘ゼロPJT

私の場合、職務履歴書を見て頂くと、月次も締められる、連結もできる、開示もできる。監査法人と対話もできることが分かるような実績になりました。

良い求人案件を掴む

実力・実績がついてきたら、次は良い求人案件を待ち、採用されることです。1回でも転職をした人なら分かると思いますが、求人案件は流れものです。定員が埋まれば、その求人案件はクローズしてしまいます。

その為、より多くの求人案件が自分に回ってくるようにしなければならず、まずは複数のエージェントに登録しましょう。面を広げる戦略です。

私は以下4つに登録していました。

  1. 転職ならビズリーチ|選ばれた人だけのハイクラス転職サイト

  2. 若手ハイキャリアのスカウト転職ならAMBI(アンビ)

  3. 士業・管理部門でスピード内定|ヒュープロ

  4. MS-Japan 管理部門・士業特化型の転職エージェント│経理・人事・法務・会計士・税理士・弁護士の求人・転職サイト

結果的には、MSジャパンさんとAMBIさんの求人案件が良く、選考に進みました。ただどのサイトにも登録し、定期的にメッセージチェックをしましょう。

そこで、「お!」と思う求人案件は必ず話を聞き、条件が合えば選考に進むといった具合です。

私の場合、月次も締められる、連結もできる、開示もできる。監査法人と対話もできることが分かるような実績でしたので、IPO準備中の会社から管理職としてオファーが来ました。

 

最後に

いかがだったでしょうか。転職サイトに登録し、良い求人案件を待つことは最後です。まず実力・実績を作りましょう。その為には、チャンスが回ってきやすい環境に飛び込むことがファーストステップになります。

 

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